最古の象棋の残局

将棋の場合は、大橋宗桂の詰将棋が最古で、1600年頃。 象棋は《事林広記》に載っているものが現存する最古のものである。

《事林広記》は日用百科全書型の宋代の民間の類書で、編者は陳元セイ(青偏に見)。
原編は大体1266年頃に成ったが、宋刊本は今に伝わってはいない。 三種類の刊本が現存している、 日本広禄十二年(1699)翻刻元泰定二年(1325)洛陽書肆刊本、 元至順間(1330-1333)建安椿庄書院本、 元至元六年(1340)建陽ケ氏積誠堂刊本、であり内容には差異がある。 (張如安「中国象棋史」団結出版社)
故宮博物館蔵の元の時代の至順本《事林広記》の続集巻四《文芸類》に残局 “二龍出海”勢の一局があり、これは、中国で現存する最古の残局である。 (黄少龍主編「象棋全書」河北教育出版社)